ある日突然、「学校に行きたくない」と子どもから言われたら、あなたはどうしますか?

「何言っているの!」と笑い飛ばすことができるでしょうか。

それとも「何があったの?」と子どもから、行きたくない理由を問い詰めるでしょうか。

ここでは、不登校のタイプ別に親と子のかかわりについてを考えてみました。




不登校の定義

まず、「不登校に定義」というものがある、ということはご存知でしょうか。

2003年、文部科学省は、「学校基本調査」および「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」をもとにして、「不登校児童生徒」の定義しました。

その内容は以下の通りです。

「不登校児童生徒とは、何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの。」

さらに、この2年後の2005年に、「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」において、第3留意事項として以下が付け加えられました。

「児童生徒について、不登校状態であるか否かは、小学校又は中学校における不登校児童生徒に関する文部科学省の調査で示された年間30日以上の欠席という定義が一つの参考となり得ると考えられるが、その判断は小学校等又はその管理機関が行うこととし、例えば、断続的な不登校や不登校の傾向が見られる児童生徒も対象となり得るものであること。他方、不登校児童生徒等以外の児童生徒については、特別の教育課程の対象にはなり得ないこと。」

これらを簡単にいうと、「2003年の定義では、病気や経済的理由以外で30日以上休んだ場合を不登校というとしていたけれど、

2005年からは、30日以上休んでいなくても、児童生徒の心理的、情緒的、身体的あるいは社会的背景によって登校できない場合は、学校の判断によっては、不登校の対象になるよ。

つまり、「学校が不登校と判断すれば認められて、特別な措置が受けられる」

ということです。それだけ不登校に理解を示したと考えられます。

ちなみに、不登校児童生徒という扱いになると、他の児童生徒とは別に、学校外の公的機関への通学や、訪問型支援による指導など、「特別な教育課程」による教育的配慮を受けることができるようになります。

親はどうしたらいいの?

不登校の子どもは、一般的に、学校に行く時刻になると、「頭が痛い」「お腹が痛い」「気持ちが悪い」といった体の不調を訴えることが多いようです。

こういった症状は、病院で診てもらっても、ほとんどの場合、異常はないことが多いため、子どもはもちろん、親の不安をさらに強くしてしまう原因のひとつになります。

学校に行くことができないでいる子どもは、とても大きなストレスを抱え、そういった自分自身に不安や緊張を感じているものです。

親は、そういった子どもの様子をみて、不安になったり、心配したりする気持ちはとてもよくわかりますが、まずは、子どもの気持ちを受容して、子どもの不安な気持ちを大きくさせないようにすることが大切です。

不登校は、解決に至るまでには時間がかかることも多いものです。焦らずに子どもにとってよい方法を考えていこうと思うことが肝心です。




不登校にはいくつかのタイプがある?

それでは、子どもにとってよい解決方法にはどんなことがあるのでしょうか。

不登校は、子どもによって、その理由は違っています。そのため当然、ひとりひとり対応も違っているものです。

けれど、不登校にはいくつかの傾向があります。ここでは、それを6つに分けて親の対応を考えてみました。

分離不安タイプ

幼稚園児や小学校低学年の子どもに多くみられる不登校に分離不安があります。

これは、子どもが特にママから離れることに強く不安を強く感じてしまい、学校に行けなくなるものです。

また、逆にママ自身が、子どもの成長をうれしく感じることよりも手が離れた寂しさを感じてしまい不安になることで、子どもを不安定にしてしまうという場合もあります。

「ママといっしょがいい」「ママもいっしょに学校に来て」という場合は、まずは、自分が子どもと離れることに不安を感じていないかを確認することも大切です。

ちなみに、パパとの分離不安よりはママとの関係に多いものです。それは、子どもといる時間がパパよりもママの方が長い場合なので、子どもといる時間によってはパパとの分離不安もあるということになります。

自分がこのような分離不安がある親だと感じた場合は、それまでママと過ごすことが多く楽しかったのだと考えてみてください。

ママがいなくても楽しいということを知らないだけかもしれません。子どもの興味・関心がママがいないことにも向かうようにしていくことで解決することもあります。

先生とよく話し合って、子どもへの対処の方法を決めていくことが親として大切なことです。

親が先生を信頼すると、子どもも先生を信頼するようになり、ママがいなくても安心して、学校に行くことができるようになることもあります。

がんばりやさんタイプ

親や学校などの期待に応えようとして、がんばっているうちに、体だけではなく、心も疲れてしまうのがこのタイプです。

自分では頑張り過ぎていることに気づきにくいので、漠然とした不安があったり、なんとなく食欲がない、元気がない、覇気がない、といった体調不良となり、学校に行けなくなってしまいます。

このタイプは、子ども自身が「なんでだろう」と思うことも多く、親もどうしたらよいのかわからないと悩むことが多くなります。

子どもが親の期待に応えようと頑張っているのかもと感じたら、このタイプの不登校かもしれません。

このタイプの不登校になる子どもは,これまで周りにとても気をつかい、本当の自分の気持ちを素直に表すことができないでいた場合が多いようです。

親は、子どものためにと思って期待をかけ、過度に叱り過ぎたり、あるいは褒め過ぎたりしてしまっていることがあるかもしれません。

けれど子どもへの愛情から、そのような接し方をしていただけです。自分を責めることはありません。

親は自分のせいで子どもを不登校にさせてしまったと思わず、子どもも自分も自分の好きなようにしていいことを認め、まず、親が心の安定を図ることがとても大切なことです。

生活の変化タイプ

弟や妹が生まれたといううれしい出来事や、親の離婚や引越しなど、生活の変化がストレスになり、不安な気持ちが強まったり、なんとなく不調な気持ちになったりすることで不登校になることもあります。

親は、生活の変化によって不安になっているのかもと感じたら、子どもの気持ちをよく聞いてあげるようにして、安心させてあげることだけでも解決していくことがあります。

ギャップタイプ

親は子どもの要求をできるだけかなえてあげようとするものですが、子どもの要求は、社会に出ると必ずしもかなうわけではありません。

我慢するという機会が少な過ぎたために、学校でのことが不自由に感じてしまったり、自分の要求は、伝えなくても察知してくれると思っていたりするのかもしれません。

自分の思うようにいかないことが多く、それがストレスになって不登校になっているのではないかと感じたら、親は子どもに、家庭での簡単なことを自分で最後までやり遂げる経験をたくさんさせてあげるようにしてみましょう。

頼らなくても何でもできると感じる機会が増えていくことで、お友だちとの関係が良好になり、不登校が解決することもあります。

自分の意志タイプ

学校に行く必要がないと考えて、学校に行かないとタイプの不登校です。

中高生になると、自分なりの考えのもとで学校に行かないということを決めることもありますが、小学生が学校に行かないと判断するときは、親の考え方が尊重されている場合が多いようです。

親が子どもに何気なく、学校を批判したり、学校に行かなくてもいいというような話をしていることがあるかもしれません。

思い当たることがある場合は、できるだけ学校のよいところや自分が学校に通っていた頃の楽しい話などを子どもにすることがよい結果につながることもあります。

混合タイプ

不登校がいろいろな状況から長引いてしまっているタイプです。

これまで挙げてきたタイプのうち、いくつかが当てはまり、不登校が長引いてくると、親は学校に行かせることをあきらめてしまうこともあります。

不登校の子どもに対して、親が無理やりに行かせようとすることは効果的な解決にはなりませんが、あきらめて対処するのをやめてしまうこともよいことではありません。

不登校が長引くと、子どもだけではなく親も辛くなり、目をそむけたくなることもあるかもしれません。けれど学校や専門機関と協力をして、子どもだけではなく、親の気持ちも聴いてもらいながら、支援を求めることも大切です。

不登校の子がいると親の養育態度を批判されるのではないか、また子ども自身がダメな子とレッテルをはられるのではないかと、不登校の子をもつ親は、とても辛い気持ちになってしまいがちです。

けれど、不登校は、決して親が悪いことでも子どもが悪いことでもありません

いろいろな状況が重なったことで、そのときに「不登校」という状況になってしまっているだけだと認識し、親は自分を責めることをしないようにしてほしいものです。

そして周囲も不登校の子をもつ親の気持ちを理解するようにしていくことが、不登校を解決していく方法のひとつともいえるかもしれません。

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